特集 「次」につなぐ「周産期医療」―次回妊娠への対策と次世代への影響を考える
妊娠症候群の次回妊娠 妊娠高血圧症候群(HDP)
渡辺 員支
1
WATANABE Kazushi
1
1愛知医科大学産婦人科
pp.453-456
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001511
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はじめに
妊娠高血圧症候群(hypertensive disorders of pregnancy:HDP)既往女性は次回妊娠時再発率が高く,特に妊娠高血圧腎症(preeclampsia:PE)については,次回の妊娠時に早産,低出生体重児,胎児発育不全などの発症率が高いことが報告されている。一方,次回の妊娠を希望する女性は少なからず存在し,今回の問題だけでなく次回妊娠時にもそのリスクが継続する可能性があることを産科医と本人,家族が十分理解したうえで次回の妊娠に臨むことが望ましい。今回,HDP既往女性が次回妊娠を望むにあたり,理解しておく点,妊娠に向けての対策と,妊娠成立後の適切な対応につき概説する。
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