特集 周産期と最先端サイエンス
産科領域
コンピュータサイエンス・エンジニアリングの進歩 AIと胎児心臓超音波スクリーニング
松岡 隆
1
MATSUOKA Ryu
1
1昭和大学医学部産婦人科学講座
pp.949-952
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000234
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古く画像診断を補助するツールとして1960年代よりコンピュータ支援診断(computer-aided diagnosis:CAD)が行われてきた。CADとは医用画像をコンピュータで定量的に解析した結果を「第2の意見」として利用する「医師による診断の支援」である。世界初の商業CADはマンモグラフィ画像の病変部位候補を指し示すImageChecker(R2 Technology社)で,1998年にFDAの認可を受け上市され,2000年わが国で薬事承認されている。しかし,その精度は臨床の求めるレベルにほど遠く,その後冬の時代に突入してしまった。昨今の人工知能(AI)ブームは三度目のブームといわれている。1950~1960年代が第一次AIブーム=推論探索の時代,1980年代が第二次AIブーム=知識の時代,そして,2000年以降が第三次AIブーム=機械学習およびdeep learningである。一次,二次はその後冬の時代を迎えているが,今回も三度冬の時代を迎えるかどうか深層学習(deep learning:DL)にかかっている。
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