特集 周産期と最先端サイエンス
産科領域
コンピュータサイエンス・エンジニアリングの進歩 糖尿病管理における新規デバイスの展開
村田 敬
1,2
MURATA Takashi
1,2
1国立病院機構京都医療センター臨床栄養科
2国立病院機構京都医療センター糖尿病センター
pp.963-966
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000237
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はじめに
妊娠中の糖尿病患者に対する薬物療法は基本的にインスリンのみである。インスリンには ① 血糖効果作用が確実に期待できる,② 用量依存的に血糖効果作用を調節できる,③ 極量がない,といった利点がある反面,過量投与により容易に低血糖を起こすという問題がある。このため,食後2時間血糖値120mg/dL未満を目標とする厳格な血糖コントロールが必要な妊娠中の血糖管理においては,インスリン投与量の精密なコントロールと正確な血糖値のモニタリングが鍵となる。これらを実現するため,インスリンポンプと持続血糖測定器(continuous glucose monitoring:CGM)が活用されている。
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