Derm.2015
コンピュータの進歩と不調和
伊藤 孝明
1
1兵庫医科大学皮膚科学教室
pp.94
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204410
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大阪万博から今年で45年になる.当時何回も通っていろいろと21世紀を想像する少年だった.「僕が大人になる頃には,腕時計型の電子頭脳があって,情報の記憶や計算などは瞬時にできるので,歴史年表なんて覚えなくてもいいし,そろばん塾に行くのは時間の無駄だ」なぞと言って,親に叱られたりしていた.その頃の期待よりは随分遅かったが,MSDOSで動くパソコンのデータベースに医事課からの患者情報を代入して,写真台帳を入力すると,スライドフィルムの枠に貼る患者情報シールを印刷できるようにしたり,入院台帳や手術台帳などはデータベース化して,今では30年分のデータを検索でき,医局で保存している入院サマリーや手術所見,組織診断のコピーに辿り着くことができる.
その後システムも進歩して,2001年からは,臨床写真はすべてデジタル化し写真データベースも作成して,WINDOWS2000やXPのパソコンで「外部ネットには繋がない医局内ネットワーク」を組み,医局で行う短時間の準備で,カンファレンス室のスクリーンに必要な写真をサーバーから瞬時に映し出すことができるようになった.しかし,とても便利だったXPは昨年4月に終了となり,2001年にVisualBasic6で作った当科専用の写真整理アプリも,WINDOWS7のパソコンではうまく動作せず,偶然にサーバーが壊れたために,WIN7パソコンをサーバーとして導入したのだが,WIN7とXPのパソコンが混在するネット環境では,XPパソコンがうまく繋がらず業務ができなくなった.
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