特集 周産期と最先端サイエンス
産科領域
コンピュータサイエンス・エンジニアリングの進歩 ICTのFHRモニタリングへの応用
土井 宏太郎
1
,
鮫島 浩
2
DOI Koutarou
1
,
SAMESHIMA Hiroshi
2
1宮崎市郡医師会病院産婦人科部長・周産期母子医療センター長
2宮崎大学長
pp.957-962
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000236
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はじめに
分娩時胎児心拍数モニタリング(FHRモニタリング)は,40年以上にわたって産科診療の現場で広く使用されてきた。しかし,2013年のCochrane Databaseのシステマティックレビューにおいて,分娩時FHRモニタリングは間欠的聴診法と比較して,脳性麻痺を減少させずに帝王切開分娩や器械分娩を増加させると報告された1)。一方でローリスク妊娠においては,分娩時FHRモニタリングは胎児低酸素症を予測する有効な手段であるとする報告もあり2),その有用性は,未だ一定の見解を得られていない。
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