特集 知っておくべき周産期・新生児領域の遺伝学的検査を展望する
総論
母体血を用いた非侵襲性出生前遺伝学的検査(NIPT)の現状と展望
鈴森 伸宏
1
SUZUMORI Nobuhiro
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科
pp.651-654
発行日 2022年5月10日
Published Date 2022/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000154
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はじめに
わが国の初産婦の平均年齢は30歳をこえ,総出生数は2020年に約84万人と年々減少している。一方,35歳以上の妊婦の割合は全妊婦の約30%をこえており,生殖補助医療による妊娠・出産は14人に1人と増加し,出生前診断に対するニーズは高まっている。出生前診断とは,先天性疾患の有無について胎児期に診断することであり,絨毛・羊水検査,胎児超音波・MRI検査,コンバインド検査,NIPT(noninvasive prenatal testing:母体血を用いた非侵襲性出生前遺伝学的検査)などで診断される1,2)。
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