特集 周産期のステロイド
臨床編:産科
出生前ステロイド治療の作用機序―急性期の作用と長期的な影響
熊谷 祐作
1
,
濱田 裕貴
1
,
齋藤 昌利
1
KUMAGAI Yusaku
1
,
HAMADA Hirotaka
1
,
SAITO Masatoshi
1
1東北大学病院産科
pp.29-33
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000006
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
出生前ステロイド(antenatal corticosteroid:ACS)治療は早産が予想される新生児の救命率を改善させる確立された胎児治療である。本稿では,新生児救命につながる短期的な作用と,小児期や成人期に現れるさまざまな長期的な作用・影響について紐解いていく。ACSに用いられる合成糖質コルチコイド(glucocorticoid:GC)は,ベタメタゾンリン酸エステルNa(Beta-P),ベタメタゾン酢酸エステルNa(Beta-Ac)とデキサメタゾンリン酸エステルNa(Dex)の3種類であり,最終項で薬剤それぞれについて簡単に説明する。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.