特集 全身疾患と口腔咽頭病変
感染症
溶連菌感染症
河野 正充
1
,
保富 宗城
1
Masamitsu Kono
1
,
Muneki Hotomi
1
1和歌山県立医科大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科
キーワード:
溶連菌感染症
,
口腔
,
咽頭
,
溶連菌
,
急性咽頭炎
Keyword:
溶連菌感染症
,
口腔
,
咽頭
,
溶連菌
,
急性咽頭炎
pp.693-697
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000636
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
溶血性レンサ球菌(溶連菌)は,気道および皮膚感染症などの原因菌として広く知られる病原細菌である。グラム陽性球菌で,ランスフィールド分類による細胞壁多糖体の抗原性(A,B,C~)とヒツジ赤血球加血液寒天培地上の溶血反応(α,β,γ)により細分化される。とりわけA群β溶連菌(GAS)は強い病原性を示し,溶血毒素,発赤毒素,核酸分解酵素,ストレプトキナーゼなど,種々の活性蛋白物質を産生し,多彩な症状を起こすと考えられている。近年はC群,G群などのGAS以外のβ溶血を示す溶連菌による感染症の報告も多い。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.