特集 咀嚼と嚥下と誤嚥性肺炎
咀嚼,嚥下,誤嚥性肺炎の治療
誤嚥性肺炎の治療,呼吸機能のリハビリテーション
海老原 孝枝
1
,
海老原 覚
2
Takae Ebihara
1
,
Satoru Ebihara
2
1杏林大学大学院医学系研究科高齢医学
2東邦大学医療センター大森病院リハビリテーション科
キーワード:
誤嚥性肺炎
,
呼吸機能
,
リハビリテーション
Keyword:
誤嚥性肺炎
,
呼吸機能
,
リハビリテーション
pp.543-548
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000135
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誤嚥性肺炎の治療
誤嚥性肺炎発症の重要な責任要因の1つは,舌咽神経や迷走神経知覚枝終末の神経伝達物質のサブスタンスP(SP)放出低下に起因する嚥下反射および咳反射の低下である。上気道防御反射への感覚情報の入力は,求心性に延髄中枢に達し,central pattern generator(CPG)を介して嚥下関連筋群の活動統合を行う。島皮質を含む大脳皮質嚥下領域からCPGへの入力も,これらの嚥下協調運動を修飾することが報告されている。その他,誤嚥性肺炎の発症および結果に関連する因子として,認知症,低身体活動能,性別,低摂食能,併存疾患,上気道防御反射低下あるいは筋弛緩作用を有する薬剤が報告されている。
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