特集 肺炎診療のピットフォール—COVID-19から肺炎ミミックまで
【感染性肺炎】
❹誤嚥性肺炎
森川 暢
1
1市立奈良病院 総合診療科
キーワード:
誤嚥性肺炎
,
ABCDEアプローチ
Keyword:
誤嚥性肺炎
,
ABCDEアプローチ
pp.172-175
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202990
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ピットフォールCase
患者:89歳、男性。
既往歴:Parkinson病、認知症。薬剤歴:L-DOPA、ドネペジル。
現病歴:Parkinson病で認知症のある要介護2の男性。最近、徐々にADLが低下していた。食事の際にムセを認めることがあった。今回、発熱と咳嗽の悪化を認め、誤嚥性肺炎で入院。絶食、持続点滴、尿道カテーテル、持続モニタリング管理とした。入院後、せん妄を認めたため、リスペリドンで対応した。誤嚥性肺炎の経過は良好で、酸素化、発熱が改善、全身状態も改善したため、入院後7日目に言語聴覚士による嚥下訓練を開始した。しかし嚥下機能の低下が著明であり、訓練が進まなかった。家族に説明し、胃瘻造設して転院の方針となった。
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