特集 咀嚼と嚥下と誤嚥性肺炎
チームで取り組むシームレスな嚥下障害診療
診療ガイドラインの役割
兵頭 政光
1
Masamitsu Hyodo
1
1高知大学医学部耳鼻咽喉科学教室
キーワード:
嚥下障害
,
診療ガイドライン
,
病態評価
,
嚥下内視鏡検査
,
嚥下リハビリテーション
Keyword:
嚥下障害
,
診療ガイドライン
,
病態評価
,
嚥下内視鏡検査
,
嚥下リハビリテーション
pp.549-553
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000136
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はじめに
本邦においては現在,75歳以上の高齢者が全人口の約7分の1を占める1)。このような社会の超高齢化を背景に,嚥下障害患者は急速に増加しており,さまざまな医療・介護の現場ではその対応が大きな課題となっている。しかし,嚥下障害は患者ごとに原因や病態がさまざまで,さらに嚥下障害患者の裾野は極めて広いことから,一部の嚥下障害診療の専門家だけでこれらの患者すべてに対応することはできず,標準的な病態評価・治療の手順や方法を医療者が共有することが求められる。このことから日本耳鼻咽喉科学会は,2008年に一般耳鼻咽喉科医を対象として「嚥下障害診療ガイドライン」(以下,ガイドライン)を発刊した。
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