特集 咀嚼と嚥下と誤嚥性肺炎
咀嚼,嚥下,誤嚥性肺炎に関わる基礎知識
誤嚥性肺炎の特徴―なぜ,喉を鍛えても肺炎は減らないのか?
寺本 信嗣
1
Shinji Teramoto
1
1東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科
キーワード:
微量誤嚥
,
不顕性誤嚥
,
細菌性肺炎
,
嚥下リハビリテーション
Keyword:
微量誤嚥
,
不顕性誤嚥
,
細菌性肺炎
,
嚥下リハビリテーション
pp.495-499
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000124
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はじめに
誤嚥性肺炎は,日本での定義がもっとも妥当で普及している。嚥下機能を評価して異常を確認した症例の細菌性肺炎を誤嚥性肺炎という。したがって,誤嚥は,必要条件で,すべての誤嚥が肺炎を生ずるわけではない。また,上気道の細菌の定着や先行するウイルス感染による気道上皮障害などの因子が加わって,細菌性肺炎が発症する。誤嚥が,肺炎を惹起する過程を理解することが,治療の立場から重要である。
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