特集 高齢者の肺炎:社会・医療問題の克服を目指して
誤嚥性肺炎の病態と評価方法 ~「嚥下機能障害をきたしやすい病態(誤嚥リスク因子)」を含めて~
赤田 憲太朗
1
1産業医科大学呼吸器内科学 助教
キーワード:
誤嚥性肺炎
,
嚥下機能障害をきたしやすい病態
,
不顕性誤嚥
,
細菌叢解析
Keyword:
誤嚥性肺炎
,
嚥下機能障害をきたしやすい病態
,
不顕性誤嚥
,
細菌叢解析
pp.21-25
発行日 2017年8月20日
Published Date 2017/8/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.08_0021-0025
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わが国の肺炎死亡者数は増加しており,2011年には死因順位の4位から3位となった。死亡例のほとんどが高齢者であり,その増加の要因として,社会の超高齢化があげられ,多くが誤嚥性肺炎に関連している1)。これまで多くの抗菌薬が開発され使用されてきたにもかかわらず,肺炎による死亡者数が増加している要因の1つとして,抗菌薬の抗微生物活性よりも「嚥下機能障害をきたしやすい病態」をはじめとした宿主側の因子のほうが,高齢者ではより重要であることが考えられる。今後も誤嚥性肺炎の患者数や死亡者数はますます増加することが予想されるが,誤嚥の診断基準や評価方法には不明瞭な部分が多い。本稿では,誤嚥性肺炎の病態や診断基準,評価方法について,「嚥下機能障害をきたしやすい病態(誤嚥リスク因子)」を中心に概説する。「KEY WORDS」誤嚥性肺炎,嚥下機能障害をきたしやすい病態,不顕性誤嚥,細菌叢解析
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