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特集 腎疾患治療薬 フロントライン
各論
第2章 慢性腎臓病・透析合併症
15.CKD-MBD治療薬:カルシミメティクス;エテルカルセチド
Calcimimetic etelcalcetide
今西 康雄
1
Imanishi Yasuo
1
1大阪公立大学大学院医学研究科血管病態制御学/骨・内分泌内科
キーワード:
カルシウム感知受容体
,
カルシミメティクス
,
エテルカルセチド
,
シナカルセト
,
エボカルセト
Keyword:
カルシウム感知受容体
,
カルシミメティクス
,
エテルカルセチド
,
シナカルセト
,
エボカルセト
pp.205-207
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002133
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1 はじめに
生体内では,血清カルシウム(Ca),リン濃度の維持(ホメオスタシス)のために,副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH),活性型ビタミンD〔1,25-(OH)2D〕,線維芽細胞増殖因子23(fibroblast growth factor-23:FGF-23)の3種類のホルモンが,Caやリンとネガティブフィードバックループを形成している(図1)1)。そのなかでもPTHは,分単位で血清Ca濃度を調節する最も即応性の高いホルモンである。カルシウム感知受容体(calcium-sensing receptor:CaSR)は,副甲状腺細胞膜上に存在する7回膜貫通型の受容体であり,細胞外のCa濃度の情報を細胞内へ伝え,副甲状腺細胞からのPTH分泌を調節する。細胞外Ca濃度に対応した副甲状腺PTH分泌は,PTH-Caシグモイド曲線によって規定されている(図2)。

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