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特集 腎疾患治療薬 フロントライン
各論
第2章 慢性腎臓病・透析合併症
16.CKD-MBD治療薬:カルシミメティクス;エボカルセト
Evocalcet
永野 伸郎
1
,
伊藤 恭子
1
NAGANO Nobuo
1
,
ITO Kyoko
1
1(医)日高会日高病院腎臓病治療センター
キーワード:
経口カルシミメティクス
,
エボカルセト
,
治験ポストホック解析
,
長期使用成績
,
製剤特性
Keyword:
経口カルシミメティクス
,
エボカルセト
,
治験ポストホック解析
,
長期使用成績
,
製剤特性
pp.208-212
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002134
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1 はじめに
ビタミンD受容体作動薬(vitamin D receptor activator:VDRA)は血中の副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)を低下させるものの,カルシウム(Ca),リン(P),線維芽細胞増殖因子-23(fibroblast growth factor-23:FGF-23)を増加させる。一方,2008年に上市された経口カルシミメティクス製剤であるシナカルセト塩酸塩(シナカルセト;レグパラ®)は,PTHのみならず,Ca,P,FGF-23のいずれをも低下させるため,二次性副甲状腺機能亢進症(secondary hyperparathyroidism:SHPT)治療に大きな変革をもたらした1~3)。しかしながら,本剤は上部消化管障害の副作用や代謝特性の課題を抱えており,服薬アドヒアランスの低下や高用量処方が制限されるといった問題も存在した。これらの課題を改善するために,同じく経口カルシミメティクス製剤であるエボカルセト(オルケディア®)が開発され,2018年に上市されてから7年が経過している。

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