Japanese
English
特集 高齢化社会の腎泌尿器疾患診療UpToDate
各論―高齢者の腎代替療法
高齢者の透析非導入(透析終了を含む)
Withholding dialysis in elderly ESKD patients
小坂 志保
1
,
酒井 謙
2
KOSAKA Shiho
1
,
SAKAI Ken
2
1東邦大学看護学部看護学科
2東邦大学医学部医学科腎臓学講座
キーワード:
高齢腎不全患者
,
透析非導入
,
透析終了
,
保存的腎臓療法
Keyword:
高齢腎不全患者
,
透析非導入
,
透析終了
,
保存的腎臓療法
pp.738-742
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000727
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに 高齢者腎不全患者の特徴
加齢に伴い,腎内の動脈硬化から,糸球体濾過量の減少と尿細管機能の低下が起こり,65歳以上の男性の約3割,女性の約4割が慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者となる。CKD患者では糖尿病や高血圧,心血管疾患,脳血管疾患など種々の合併症の有病率も増加し,腎機能低下がさらに進行することも多い。これらに加え,CKD患者においては,日常生活動作(activities of daily living:ADL)を低下させる要因の1つ1)である身体的フレイルの状態に陥りやすい。CKD患者の認知的フレイルのリスクも高く,推算糸球体濾過量(eGFR)が10mL/min/1.73m2低下するごとに認知機能障害の発症リスクが11%増加することが報告2)されている。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.