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特集 尿細管と腎線維化
【トピックス】
オルガノイドを用いた尿細管障害モデル
Kidney organoid modeling for tubular injury
内村 幸平
1
UCHIMURA Kohei
1
1 山梨大学医学部内科学講座 腎臓内科学教室
キーワード:
オルガノイド
,
シングルセルシーケンス
,
病態モデル
Keyword:
オルガノイド
,
シングルセルシーケンス
,
病態モデル
pp.907-911
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000558
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はじめに
現在のわが国における新規透析導入患者数は年間約4万人,透析患者総数は約35万人にのぼる。原則週3回4時間の血液透析治療は患者QOLを大きく損ない,1人当たり年額約500万円必要とされる医療費は,わが国に対する経済的負担も大きい(約1兆6千億円:総医療費の4%)。透析以外の腎代替療法である腎移植は年間約2,000例にしか及ばず,ヒトiPS細胞(induced pluripotent stem cell)による再生医療への期待は大きい。しかし,約30種類もの細胞群から構成される複雑な臓器である腎臓は,2015年に厚生労働省が改定した『iPS細胞研究ロードマップ』において「2025年以降の臨床応用を目指す」と最も遅い期待値となっている。
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