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第1土曜特集 My Medicine(マイ・メディシン)――オルガノイド研究が拓く新しい医療のかたち
移植再生研究の観点から
腸オルガノイドによるマイ・メディシン
-――炎症性腸疾患に対する腸上皮幹細胞再生医療
My Medicine with human intestinal epithelial organoids
――Intestinal epithelial stem cell organoid-based regenerative medicine for inflammatory bowel disease
水谷 知裕
1
,
岡本 隆一
1
Tomohiro MIZUTANI
1
,
Ryuichi OKAMOTO
1
1東京医科歯科大学消化器内科
キーワード:
炎症性腸疾患(IBD)
,
粘膜治癒
,
腸上皮幹細胞
,
オルガノイド
,
自家腸上皮オルガノイド移植
Keyword:
炎症性腸疾患(IBD)
,
粘膜治癒
,
腸上皮幹細胞
,
オルガノイド
,
自家腸上皮オルガノイド移植
pp.662-666
発行日 2021年2月6日
Published Date 2021/2/6
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27606662
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炎症性腸疾患(IBD)において生物学的製剤を中心とした免疫制御により “粘膜治癒” をめざす新規治療が開発されている.その一方で,いまだ難治潰瘍病変が残存する症例もあり,革新的治療の開発が望まれる.腸上皮幹細胞研究の発展を背景に,体外で幹細胞を培養するオルガノイド培養法が確立された.さらに,培養腸管上皮オルガノイドの移植によって潰瘍を修復・再生しえることが示されたことから,筆者らはIBD患者から大腸上皮幹細胞を培養,増殖し,オルガノイド移植により上皮再生を促す新規治療法の樹立に取り組んでいる.IBDに対する自家腸上皮オルガノイド移植という,“マイ・メディシン” ともよべる新規再生医療の確立をめざしたい.
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