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特集 腎疾患における臨床研究の進歩
【臨床研究の最新手法】
操作変数法による治療効果の推定
Estimating treatment effect by instrumental variable analysis
福間 真悟
1
FUKUMA Shingo
1
1京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻
キーワード:
因果推論
,
交絡
,
操作変数
Keyword:
因果推論
,
交絡
,
操作変数
pp.323-327
発行日 2022年9月25日
Published Date 2022/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000286
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はじめに
操作変数法の目的は観察研究で適切に治療効果を評価することである。操作変数法は決して新しい統計手法ではない。医学研究での応用例として,古くは20年前に『New England Journal of Medicine』誌に発表された心筋梗塞時の心臓カテーテル治療効果を評価した研究が有名である1)。それより前には,経済学の領域で広く使われていた手法である。経済学のリサーチ・クエスチョンではランダム割り付けによる実験を実施することが困難な場合が多いため,観察研究で適切に治療効果の因果推論を行う手法が発達した。
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