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特集 外科臨床に役立つ統計学
II. 各論
2.観察研究における治療効果の推定―患者背景の考え方
Estimating treatment effects in observational clinical research, with differences in patient characteristics between treatment groups
口羽 文
1
A. Kuchiba
1
1国立がん研究センター研究支援センター生物統計部
キーワード:
観察データ
,
交絡
,
バイアス
Keyword:
観察データ
,
交絡
,
バイアス
pp.814-818
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_814
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各患者が日常診療として受けている治療のアウトカムをそのまま観察したデータでは,比較したい治療群間で患者背景の特徴が異なることはよくある.このような状況では,治療群間を直接比べてもその効果を適切に評価することができない.本稿では,観察研究において,患者背景の違いによって生じる交絡という問題に焦点をあて,その問題に対処する統計学的方法として,マッチング,層別解析,モデルを用いた解析,そして近年応用が増えている傾向スコアを用いた解析の考え方を紹介する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020