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特集 腎性貧血:HIF-PH阻害薬への期待と課題
【各論】
HIF-PH阻害薬治療と貧血・鉄代謝マーカーの管理基準 血液透析患者におけるヘモグロビン管理目標の再考
Reconsideration of hemoglobin target in hemodialysis patients
谷口 正智
1
TANIGUCHI Masatomo
1
1福岡腎臓内科クリニック
キーワード:
腎性貧血
,
血液透析
,
ヘモグロビン管理目標
,
ESA抵抗性貧血
Keyword:
腎性貧血
,
血液透析
,
ヘモグロビン管理目標
,
ESA抵抗性貧血
pp.211-216
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000262
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はじめに
腎性貧血とは,ヘモグロビン(Hb)の低下に見合った十分量のエリスロポエチン(EPO)が腎臓において産生されないことによって引き起こされる貧血であり,貧血の主因が腎障害以外に求められないものをいう。1985年にEPOがクローニングされ,1990年にEPO製剤の発売が開始されると,透析患者の腎性貧血治療は一変した。それに伴い,最も影響を受けたのは心不全の減少であるといわれている。わが国の透析患者の主な死因である心不全は,1988年の36.5%が死因全体に占める割合として最も高く,以後低下傾向を示し,2020年末には22.4%まで低下した1)。
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