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特集 腎性貧血:HIF-PH阻害薬への期待と課題
【各論】
HIF-PH阻害薬治療と貧血・鉄代謝マーカーの管理基準 鉄代謝マーカーの評価と使い方
Estimation of biomarkers for iron metabolism
本田 浩一
1
HONDA Hirokazu
1
1昭和大学医学部内科学講座 腎臓内科学部門
キーワード:
鉄代謝
,
トランスフェリン
,
hepcidin 25
,
TIBC
Keyword:
鉄代謝
,
トランスフェリン
,
hepcidin 25
,
TIBC
pp.217-222
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000263
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はじめに
低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬は,human recombinant erythropoietin(EPO)製剤(rHuEPO)やrHuEPOを改良したerythropoiesis stimulating agents(ESA)とは腎性貧血に対する作用機序が異なり,EPO産生に加えて鉄代謝関連因子の発現誘導にも関与する薬剤である1,2)。臨床上用いられるHIF-PH阻害薬の用量で誘導できる内因性EPO産生量は,生理的な範囲を超えることはない。一方,HIF-PH阻害薬は鉄代謝を亢進させる作用に優れ,鉄代謝改善薬と言い換えることも可能な薬剤である。その結果,HIF-PH阻害薬治療での鉄代謝マーカーの推移はESA治療とは相違し,検査値の解釈が異なる可能性があるため注意が必要である。
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