Japanese
English
特集 予防医学からみた腎疾患診療
【CKDの発症・進展と合併症のリスクとされるエビデンス】
胎内環境とDOHaD学説
Intrauterine environment and DOHaD theory
粟津 緑
1
AWAZU Midori
1
1東京都立大塚病院 小児科
キーワード:
慢性腎臓病
,
ネフロン数
,
胎内環境
,
母体低栄養
,
低出生体重
Keyword:
慢性腎臓病
,
ネフロン数
,
胎内環境
,
母体低栄養
,
低出生体重
pp.890-893
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000178
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はじめに
生活習慣病,慢性腎臓病(CKD)をはじめとする種々の疾患の発症が胎生期,周産期,乳幼児期の環境に影響されることが知られている(developmental origins of health and disease:DOHaD学説)。これは,低出生体重者において肥満,糖尿病,脂質代謝異常,それらの合併症である心血管疾患のリスクが増加するという事実に対し,Barkerが立てた仮説である。すなわち劣悪な胎内環境により起きた代償反応が,環境が改善された生後も続くことにより疾病が発症するというもので,現在では学説として立証されている。
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