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特集 IgA腎症―最新の知見
【進展・増悪にかかわる因子】
総ネフロン数と単一ネフロンGFR
Total nephron number and single-nephron GFR
坪井 伸夫
1
,
丸本 裕和
1
TSUBOI Nobuo
1
,
MARUMOTO Hirokazu
1
1東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科
キーワード:
IgA腎症
,
腎生検
,
ネフロン数
,
単一ネフロンGFR
Keyword:
IgA腎症
,
腎生検
,
ネフロン数
,
単一ネフロンGFR
pp.993-997
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000200
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はじめに
IgA腎症による糸球体硬化はネフロン全体の荒廃化と脱落に直結し,総ネフロン数の進行性の減少と残存ネフロンへの機能代償性負荷を介した腎組織障害をもたらす。ネフロン数に依存する腎障害の進展は,腎機能正常域から腎不全期までIgA腎症のすべての病期において重要である。これまで,総ネフロン数や単一ネフロン糸球体濾過量(GFR)を臨床的に計測する手段がなかったため,IgA腎症患者におけるネフロン数依存性の腎障害に関する知見は間接的な証拠の提示に限られていた。近年,総ネフロン数と単一ネフロンGFRを計測する技術が進歩し,これらの指標への臨床的アプローチが可能となった。
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