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特集 多囊胞性卵巣症候群UPDATE――病態を理解しライフステージに応じた管理を考える
PCOSの病態の捉え方
Pathophysiology of PCOS
草本 朱里
1
,
原田 美由紀
1
Akari KUSAMOTO
1
,
Miyuki HARADA
1
1東京大学医学部附属病院女性診療科・産科/女性外科
キーワード:
多囊胞性卵巣症候群(PCOS)
,
胎内アンドロゲン曝露(PNA)
,
胎内環境
,
卵胞局所環境
Keyword:
多囊胞性卵巣症候群(PCOS)
,
胎内アンドロゲン曝露(PNA)
,
胎内環境
,
卵胞局所環境
pp.879-882
発行日 2023年9月9日
Published Date 2023/9/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28611879
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多囊胞性卵巣症候群(PCOS)の病態はいまだに解明されていないが,生殖機能異常と代謝異常が複雑に交絡し形成されている症候群であり,特に高アンドロゲン状態とインスリン抵抗性が中心的な役割を担っていることが認識されている.PCOSは素因となる遺伝要因を持つ女性が特定の環境要因に曝露されることで発症する多因子疾患であると考えられており,家族集積性が高く次世代への伝播を高率に認めるが,遺伝学的要素の寄与は低く,環境要素が大きく寄与する.PCOSに関連する環境要因として,胎内環境,卵胞局所環境,出生後の生活習慣などがある.そのなかでも胎内アンドロゲン曝露(PNA)が近年注目されている.PCOSの発症予防や治療法の確立のため,病態の解明が待たれる.
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