綜説
腎臓病へのDOHaDの影響
粟津 緑
1
1慶應義塾大学小児科
キーワード:
慢性腎臓病
,
ネフロン数
,
子宮内環境
,
母体低栄養
,
低出生体重
Keyword:
慢性腎臓病
,
ネフロン数
,
子宮内環境
,
母体低栄養
,
低出生体重
pp.181-186
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001194
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慢性腎臓病(CKD)を含む生活習慣病発症の起源は胎生・周産期にあることが明らかになっている(DOHaD学説).低出生体重者に典型的にみられるネフロン数減少がCKDの要因と考えられているが,他の解剖学的(血管密度,ポドサイト減少),機能的(尿細管,内皮,レニン・アンジオテンシン系,交感神経系,酸化ストレス,ミトコンドリア)変化に加え,エピジェネティクスも関与する.さらに生後の栄養,成長,二次侵襲がCKD発症に重要な役割を果たす.啓発,ハイリスク者の同定,適切なフォロー,早期介入によりCKDの予防が可能である.
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