Japanese
English
特集 Onco-nephrology:悪性腫瘍治療と腎機能障害
【CKD患者における抗がん薬治療】
CKD患者に対する抗がん薬投与設計
Renal function assessment and chemotherapy dose modification in patients with chronic kidney disease
山本 一将
1
,
山中 太郎
1
,
陶山 浩一
1
YAMAMOTO Kazumasa
1
,
YAMANAKA Taro
1
,
SUYAMA Koichi
1
1虎の門病院 臨床腫瘍科
キーワード:
chemotherapy
,
dose modification
,
CKD
,
kidney impairment
,
renal function assessment
Keyword:
chemotherapy
,
dose modification
,
CKD
,
kidney impairment
,
renal function assessment
pp.553-561
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000108
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はじめに
腎臓は肝臓と並び薬物代謝の中心的役割を担っており,多くの抗がん薬やその代謝物の主要な排泄経路である。腎機能障害を認める患者では,抗がん薬の排泄や代謝が遅れ,毒性が増大してしまう場合がある。現在,悪性新生物は日本人の死亡原因の第1位であり,高齢化によりその割合は増加している。また,高血圧や糖尿病などを背景とした慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の増加に伴い,腎機能障害を有するがん患者において抗がん薬を検討する機会は増えている。このため,「CKD患者に対する抗がん薬投与設計」を理解することはますます重要になっている。毒性と治療効果のバランスを総合的に判断し,抗がん作用を最大限に,かつ毒性を最小限に抑える用量調整を目指したい。
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