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特集 最近のトピックス2010 Clinical Dermatology 2010
4. 皮膚疾患治療のポイント
慢性腎臓病患者に対する抗ヘルペスウイルス薬治療
Treatment with anti-herpesvirus drug for chronic kidney disease patients
浅田 秀夫
1
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Nara Medical University,Kashihara,Japan
キーワード:
CKD
,
eGFR
,
抗ヘルペスウイルス薬
,
アシクロビル脳症
,
NSAIDs
Keyword:
CKD
,
eGFR
,
抗ヘルペスウイルス薬
,
アシクロビル脳症
,
NSAIDs
pp.141-145
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102589
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要約 抗ヘルペスウイルス薬は腎排泄性の薬剤であることから,慢性腎臓病(CKD)患者に投与すると,腎からの排泄遅延の結果,精神神経症状やCKDの急性増悪などの副作用が起こりやすい.近年,吸収効率を高めた経口抗ヘルペスウイルス薬が普及するにつれ,これらの薬剤による脳症や腎障害の報告が増加してきている.このため,CKD患者に対して抗ヘルペスウイルス薬を使用する際のポイントとして,①腎機能を正しく評価し,腎機能低下に応じて薬剤の投与量を減量する,②疼痛コントロールには,アセトアミノフェンを使用し,他の鎮痛薬はできる限り避ける,③十分な水分補給により脱水を予防する,④脳症,腎障害の発生を早めに察知して,補液や血液透析などの適切な処置を速やかに行う,などに留意する必要がある.
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