Japanese
English
特集 消化管感染症のすべて2025
Ⅳ.回盲部・大腸・肛門
(C)ウイルス感染症
慢性活動性Epstein-Barrウイルス病
Chronic active Epstein-Barr virus disease
佐々木 悠
1
,
阿部 靖彦
2
,
小野里 祐介
1
,
三浦 崇裕
1
,
上野 義之
1
Yu SASAKI
1
,
Yasuhiko ABE
2
,
Yusuke ONOZATO
1
,
Takahiro MIURA
1
,
Yoshiyuki UENO
1
1山形大学医学部内科学第二(消化器内科学)講座
2山形大学医学部附属病院光学医療診療部
キーワード:
慢性活動性EBウイルス感染症
,
消化管潰瘍
,
EBER-ISH
Keyword:
慢性活動性EBウイルス感染症
,
消化管潰瘍
,
EBER-ISH
pp.267-271
発行日 2025年12月24日
Published Date 2025/12/24
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000002407
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
疾患の概要
慢性活動性EBウイルス病(chronic active Epstein-Barr virus disease:CAEBV)は,Epstein-Barr virus(EBV)感染細胞の再増殖による慢性持続性もしくは再発性の発熱,肝脾腫,広範なリンパ節腫脹,皮疹といった伝染性単核球症様症状を特徴とし,末梢血や病変部位の組織にEBVが検出される疾患である1, 2)。種痘様水疱症や蚊刺アレルギーといった皮膚症状や,消化管潰瘍,冠動脈瘤,間質性肺炎や腎炎,血管炎,中枢・末梢神経障害,ブドウ膜炎などを合併することがある2)。このCAEBVは,EBVに感染したT細胞もしくはNK細胞がクローン性増殖し,免疫による排除から逃れ,さまざまな臓器に浸潤するとともに,高サイトカイン血症に伴う全身の炎症を生じ,多彩な臨床症状を惹起する2, 3)。そのためCAEBVは単なる感染症ではなく,リンパ増殖性疾患と位置づけられている2)。なお,これまで本疾患は「慢性活動性EBウイルス感染症」と呼称されてきたが,その病態やWHO分類でEBV陽性T,NK細胞腫瘍として明記されたことを考慮し,慢性活動性EBウイルス病とその類縁疾患の診療ガイドライン2023にて「慢性活動性EBウイルス病」に名称が変更された2)。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

