特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査
感染症関連検査
ウイルス関連検査
EBウイルス(Epstein-Barr virus)
藤枝 幹也
1
,
前田 明彦
1
,
脇口 宏
1
1高知大学医学部小児思春期医学
pp.383-385
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101838
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
EBウイルス(EBV)は普遍的に存在するヘルペス科ウイルスで,健常成人はほぼ100%感染しているが,多くは不顕性感染であり,生涯,無症状にリンパ球で潜伏感染する.初感染時に伝染性単核球症(IM)を発症することがあり,多くの腫瘍との関連が示唆されている(表1).
臨床上の重要性と選択
1. ウイルス抗体
EBV抗体はカプシド抗原に対する(抗VCA-IgG,IgM,IgA)抗体,早期抗原に対する(抗EA-IgG,IgA)抗体,核内抗原に対する(抗EBNA)抗体がある.VCAとEAは細胞溶解性感染(lytic infection)で発現され,EBNAは潜伏感染(latent infection)で発現される蛋白である(図1).
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