Japanese
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特集 消化器内視鏡寸言集2025
Ⅱ.咽喉頭・食道
右側を素通り注意,頸部食道
Don’t pass by the cervical esophagus without observing its right side
有馬 美和子
1
,
秋葉 星哉
1
,
中村 直裕
1
Miwako Arima
1
1上尾中央総合病院消化器内科
pp.502-503
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001982
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解説
下咽頭から連続的に注意深く観察したつもりでも,頸部食道は病変を見逃しやすい部位である。食道入口部は輪状咽頭筋をはじめ,周囲筋肉や軟骨の影響でスコープ操作が制限されるため1),頸部食道の左壁から前壁は接線方向になりやすい。また,食道入口部直下の右壁は,気管軟骨の外圧迫で内腔が潰れた状態になっているため死角になりやすい。特に挿入時は左梨状陥凹(つまり気管の左側)から頸部食道に入るので,後壁側の椎体による外圧迫にも挟まれて,右壁が折り畳まれ観察不十分になりやすい2)。
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