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特集 表在型食道扁平上皮癌―内視鏡診断と治療update―
[各論 表在型食道扁平上皮癌の内視鏡診断]
表在型食道扁平上皮癌のリンパ節転移診断
Diagnosis of lymph node metastasis of superficial esophageal squamous cell carcinoma
有馬 美和子
1
,
剛崎 有加
2
,
福田 俊
3
,
岡 大嗣
3
,
石川 文隆
4
,
神田 浩明
4
,
中村 直裕
1
,
土屋 昭彦
1
,
西川 稿
1
Miwako Arima
1
,
Yuka Kowazaki
2
,
Takashi Fukuda
3
,
Daiji Oka
3
,
Ayataka Ishikawa
4
,
Hiroaki Kanda
4
,
Naoyuki Nakamura
1
,
Akihiko Tsuchiya
1
,
Kou Nishikawa
1
1上尾中央総合病院消化器内科
2埼玉県立がんセンター内視鏡科
3埼玉県立がんセンター消化器外科
4埼玉県立がんセンター病理診断科
キーワード:
表在型食道癌
,
ESD
,
リンパ節転移診断
,
EUS
Keyword:
表在型食道癌
,
ESD
,
リンパ節転移診断
,
EUS
pp.1836-1843
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000534
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要旨
術前および内視鏡的切除(ER)後にCTとEUSでリンパ節転移(LNM)診断した347例のLNM率は,MM/11.1%,SM1/21.9%,SM2,SM3/31.1%で,手術例に比べて有意にER例の転移が少なかった。ER例のうち脈管侵襲陰性例は有意にLNMが少なかった.胸部食道癌の転移部位は表在癌であっても頸胸腹3領域に及び,転移個数は1,2個のことが多く,61%が跳躍転移であった。多変量解析でLNMの独立したリスク因子はEUS N+とly1であった。CTとFDG-PETによるリンパ節転移診断は感度が低く,偽陰性が多いためcN0であっても注意深い経過観察が必要である,EUSは感度が高く,陰性尤度比が低かった。再発の発見時期は,7カ月以内の早期再発例と,4年以降の晩期再発例があり,早期再発例は転移個数が多い傾向がみられた。転移リンパ節は長径5mm以下の小さいものが多いため,経過観察は定期的,長期的に行う必要がある。リンパ節転移再発の早期発見にEUSは不可欠で,形態や内部構造の変化に注意して観察することが早期診断につながる。
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