私のEUS-GBDの手技とコツ（PSを中心に）

My techniques and tips for EUS-GBD, focusing on plastic stent （PS）

はじめに

　EUS-guided gallbladder drainage（EUS-GBD）は急性胆囊炎に対するドレナージ法の選択肢の一つである。急性胆囊炎の治療は早期の腹腔鏡下胆囊的摘出術が第一選択であるが，患者の耐術能や施設の外科医の状況などにより早期手術困難なシチュエーションがある。胆囊ドレナージが必要な症例に対しては，急性胆囊炎診療ガイドラインでは経皮経肝胆囊ドレナージ（percutaneous transhepatic biliary drainage：PTGBD），内視鏡的経乳頭胆囊ドレナージ（endoscopic retrograde gallbladder drainage：ERGBD）に加えてEUS-GBDが特殊なドレナージ法として記載されている^1）。近年では専門施設においてEUS-GBDの成功率が高いという報告が散見し^2〜4），今後の普及が期待されている。術前のbridge to surgeryとしてEUS-GBDが行われ有用性の報告もあるが^5），当施設では基本的に胆管金属ステント留置後胆囊炎や併存疾患などの影響で耐術能のない症例に限定して行っている。またステント選択においてはlumen-apposing metal stent（LAMS）の使用報告が多いものの^{6, 7）}，本邦では適用外使用となるため当施設では基本的にプラスチックステントを使用しており，その手技の実際とコツを提示し，安全に本手技を施行するための一助となれば幸いである。