特集 サルコペニアと消化器疾患
2.サルコペニアと腫瘍性疾患(胃・大腸・肝・胆道・膵臓)(3)胆道癌/膵癌とサルコペニア
細野 邦広
1
,
目黒 公輝
1
,
栗田 裕介
1
,
長谷川 翔
1
,
窪田 賢輔
1
,
中島 淳
1
1横浜市立大学附属病院肝胆膵消化器病学
キーワード:
胆道癌
,
膵癌
,
化学療法
,
サルコペニア
Keyword:
胆道癌
,
膵癌
,
化学療法
,
サルコペニア
pp.286-293
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002960
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近年,化学療法におけるサルコペニアの重要性が注目されている.胆道癌と膵癌の患者においても,サルコペニアは予後に悪影響を及ぼすことが示唆されている.切除可能な胆道癌患者において,サルコペニアを有する患者は生存期間が短く,再発率,合併症の発生率が高くなることが報告されている.切除不能な胆道癌患者においても,サルコペニアは化学療法への影響に関連しており,化学療法の効果や生存期間に悪影響を及ぼす可能性が示唆されている.膵癌の化学療法においても,サルコペニアが治療効果や生存期間に影響を及ぼすことが報告されている.化学療法自体が筋力低下などの影響を及ぼすことも考慮され,サルコペニアを適切に評価し,予防することが重要である.
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