特集 胆道ドレナージのすべて―適応・方法
2.各論(4)術後再建腸管に対するバルーン内視鏡による経乳頭的胆道治療のコツ
八木 伸
1
,
栗田 裕介
1
,
長谷川 翔
1
,
佐藤 高光
1
,
細野 邦広
1
,
窪田 賢輔
1
1横浜市立大学附属病院肝胆膵消化器病学
キーワード:
術後再建腸管
,
バルーン内視鏡
,
ERCP
Keyword:
術後再建腸管
,
バルーン内視鏡
,
ERCP
pp.1322-1327
発行日 2022年8月20日
Published Date 2022/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002358
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術後再建腸管を有する胆膵疾患に対するERCPは困難な手技とされてきたが,バルーン内視鏡(BAE)の登場により,術後再建腸管に対するERCPは多くの症例で可能となった.しかしながら,Billroth—Ⅱ再建法やRoux—en—Y再建法など,再建術式により内視鏡挿入のポイントは異なり,乳頭部到達後の胆管カニュレーションも通常解剖のERCPとは異なる戦略をおさえておく必要がある.さらに鉗子起上装置がない点や,内視鏡長・鉗子口径により使用可能なデバイスに制約がある点なども含め,BAEを用いたERCPは困難な内視鏡手技として位置付けられており今後のさらなる発展と工夫が期待される.
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