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特集 消化管静脈瘤診療Update
[異所性消化管静脈瘤]
結腸・直腸静脈瘤に対する内視鏡治療
Endoscopic treatment for colorectal varices
今井 幸紀
1
Yukinori Imai
1
1埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科
キーワード:
直腸静脈瘤
,
結腸静脈瘤
,
異所性静脈瘤
Keyword:
直腸静脈瘤
,
結腸静脈瘤
,
異所性静脈瘤
pp.1707-1711
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001793
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はじめに
門脈圧亢進症によって食道と胃以外に生じた静脈瘤を異所性静脈瘤と呼ぶ1)。日本門脈圧亢進症学会が行った全国調査によると異所性静脈瘤の部位別頻度では直腸静脈瘤が44.5%,十二指腸静脈瘤が32.9%と多く,続いて小腸静脈瘤が6.4%,吻合部静脈瘤が5.8%, 胆管静脈瘤が4.6%, 結腸静脈瘤が3.5%,ストーマ静脈瘤が1.7%,横隔膜静脈瘤が0.6%という順であり,下部消化管では多くの場合,直腸に形成される2)。異所性静脈瘤が治療対象となる例は少ないが,出血時には治療に難渋する場合が多い。さらにはその治療法についてはいまだコンセンサスは得られていない。本稿では下部消化管の静脈瘤,特に直腸静脈瘤の臨床像と治療について解説する。
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