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特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅰ.腫瘍,腫瘍様病変
粘膜下腫瘍/粘膜下腫瘍様病変
IPMNによる乳頭口開大(癌浸潤なし)
Dilated orifice of the duodenal papilla due to intraductal papillary mucinous neoplasm (IPMN) of the pancreas
越田 真介
1
Shinsuke Koshita
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化管・肝胆膵内科
キーワード:
十二指腸乳頭部
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍
,
乳頭口開大
Keyword:
十二指腸乳頭部
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍
,
乳頭口開大
pp.524-525
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001342
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疾患の概要
膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm of the pancreas:IPMN)は粘液産生を特徴とする膵上皮性腫瘍である。粘液産生能が強い場合には,主膵管の高度拡張や十二指腸乳頭部の粘液排出に伴う開口所見が時にみられる。乳頭の開口所見は代表的なIPMNの内視鏡所見であり,上部消化管内視鏡検査の際に同所見を認めた場合には,IPMNの存在を疑う。多くは主乳頭部の所見であるが,時に副乳頭部のみに開口所見を認める場合があり,膵管癒合不全とIPMNの合併かSantorini管由来のIPMNの可能性を考える。また,主膵管型IPMNのうち主膵管拡張のみで壁在結節が明瞭でない場合には,乳頭開口所見が診断の決め手となる。
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