特集 遭遇の機会が増えたIPMN/膵囊胞―現状と課題
2 .IPMN/膵囊胞の診療(7)IPMN の外科的治療
廣野 誠子
1
,
山上 裕機
1
1和歌山県立医科大学第2 外科
キーワード:
膵管内乳頭粘液性腫瘍
,
手術適応
,
至適術式
,
リンパ節郭清
Keyword:
膵管内乳頭粘液性腫瘍
,
手術適応
,
至適術式
,
リンパ節郭清
pp.1495-1501
発行日 2019年10月20日
Published Date 2019/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000971
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
膵intraductal papillary mucinous neoplasm( IPMN)は,invasive intraductalpapillary mucinous carcinoma (IPMC)になると,リンパ節転移・膵外再発を生じえ,生存期間はlow‒grade dysplasia (LGD)/high‒gradedysplasia (HGD)と比べ不良である.IPMN 患者の生存期間を延長するには,invasive IPMC になる前に切除する必要があるが,膵切除術は未だ高侵襲な手術であり,LGD であればフォローアップが好ましく,HGD での切除がベストである.invasive IPMC は,通常型膵癌と同様のリンパ節郭清が必要であるが,noninvasiveIPMN に対しては,可能な限り残膵を温存する術式を選択することで,膵内・外分泌機能が良好になる.また,残膵再発に対して残膵切除を行うことで,生存期間の延長が期待でき,術後定期的なsurveillance により,切除可能な状態で残膵再発を診断することが重要である.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.