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特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅰ.腫瘍,腫瘍様病変
粘膜下腫瘍/粘膜下腫瘍様病変
平滑筋腫/血管平滑筋腫
Leiomyoma/Angioleiomyoma
渋谷 雅常
1
,
前田 清
1
Masatsune Shibutani
1
,
Kiyoshi Maeda
1
1大阪公立大学大学院消化器外科
キーワード:
小腸腫瘍
,
平滑筋腫
,
間葉系腫瘍
Keyword:
小腸腫瘍
,
平滑筋腫
,
間葉系腫瘍
pp.520-521
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001340
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疾患の概要
小腸腫瘍の約半数が非上皮性腫瘍である消化管間葉系腫瘍であるが1),そのうち約90%がgastrointestinal stromal tumor(GIST)であり平滑筋腫は6%と比較的稀な疾患である2)。平滑筋腫はその肉眼型から管内型,管外型,混合型に分類され,頻度はそれぞれ15%,67%,17%と報告されている3)。無症状で経過することも多いが,消化管出血や消化管通過障害などで発見される症例も稀ではない。管外型は腹部腫瘤として発見されることもあるが,内視鏡診断はきわめて困難である。カプセル内視鏡検査やダブルバルーン小腸内視鏡検査の登場により近年診断率が向上してきたが,術前診断は困難なことが多い。出血や閉塞などの症状があれば手術適応となるが,無症状でも悪性腫瘍との鑑別が困難な場合は手術適応となる。小さな管内型腫瘍では漿膜面の変化がなく手術の際に腫瘍の位置が同定できないことがあるため術前の点墨などを検討すべきである。
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