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特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅰ.腫瘍,腫瘍様病変
粘膜下腫瘍/粘膜下腫瘍様病変
炎症性線維性ポリープ
Inflammatory fibroid polyp (IFP)
武富 啓展
1
,
芥川 剛至
1
,
江﨑 幹宏
1
Hironobu Takedomi
1
,
Takashi Akutagawa
1
,
Motohiro Esaki
1
1佐賀大学医学部内科学講座消化器内科
キーワード:
炎症性線維性ポリープ
,
粘膜下腫瘍様隆起
,
陰茎亀頭様外観
Keyword:
炎症性線維性ポリープ
,
粘膜下腫瘍様隆起
,
陰茎亀頭様外観
pp.518-519
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001339
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疾患の概要
炎症性線維性ポリープ(inflammatory fibroid polyp:IFP)は,線維性結合組織の増生,炎症細胞浸潤,小血管の増生からなる良性腫瘍様病変である1)。従来は反応性病変と考えられていたが,血小板由来増殖因子受容体α(platelet-derived growth factor receptor alpha:PDGFRA)変異との関連が近年報告されており,腫瘍性病変である可能性が示唆されている。すなわち,小腸IFPではPDGFRAのexon 12,胃IFPではexon 18にバリアントが多くみられたと報告されている2)。発症例の男女比は報告によりまちまちであるが,50歳台の報告例が多い。発生部位は胃>小腸>大腸の順に多くみられ,小腸IFPは回盲弁から150cm以内の回腸に好発する3)。
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