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特集 内科と外科のコラボレーション手術の今
[十二指腸領域におけるコラボレーション手術]
【Note】D-LECS施行後に局所再発した十二指腸粘膜内癌の1例
A case of duodenal intramucosal carcinoma locally recurring after laparoscopic and endoscopic cooperative surgery
武田 正
1,2
,
菊地 覚次
2
,
神崎 洋光
3
,
黒田 新士
2
,
藤原 俊義
2
Sho Takeda
1,2
,
Satoru Kikuchi
2
,
Hiromitsu Kanzaki
3
,
Shinji Kuroda
2
,
Toshiyoshi Fujiwara
2
1恩賜財団岡山済生会総合病院外科
2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
3一般財団法人津山慈風会津山中央病院内科
キーワード:
表在型非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)
,
D-LECS
,
胃型
Keyword:
表在型非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)
,
D-LECS
,
胃型
pp.1605-1608
発行日 2023年11月25日
Published Date 2023/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001123
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はじめに
十二指腸腫瘍は稀な疾患であり,特に表在型非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(superficial non-ampullary duodenal epithelial tumor:SNADET)の頻度は全消化管腫瘍の1~2%程度1)である。また十二指腸癌は本邦全国がん登録データ2016年によると人口100万人あたり23.7人2)程度であり,全消化管癌の0.3%程度3)の稀少癌である。十二指腸病変に対する内視鏡的治療は①スコープの操作性,②十二指腸壁の薄さ,③局注後の隆起形成の問題などがあり長らく困難であったが,腹腔鏡内視鏡合同手術(laparoscopic and endoscopic cooperative surgery for duodenal tumor:D-LECS)が開発され,安全に切除できるようになり,保険収載もされている4)。LECSは漿膜側から縫合糸による創部縫合を強固に行うことができることから,術後偶発症を最小限に抑えられる利点があると考えられる有用な手段であるが,まだ施行数も限られており,その適応については慎重に決定されなければならない。
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