特集 非乳頭部十二指腸腺腫・癌の診療方針
10.十二指腸腫瘍に対するLECS
松井 亮太
1
,
布部 創也
1
,
吉水 祥一
2
,
幕内 梨恵
1
,
速水 克
1
,
大橋 学
1
1がん研有明病院消化器センター胃外科
2がん研有明病院上部消化管内科
キーワード:
腹腔鏡・内視鏡合同手術
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
表在性非乳頭部十二指腸腫瘍
,
D-LECS
,
粘膜下腫瘍
Keyword:
腹腔鏡・内視鏡合同手術
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
表在性非乳頭部十二指腸腫瘍
,
D-LECS
,
粘膜下腫瘍
pp.1541-1548
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002842
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腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS)は胃粘膜下腫瘍に対する治療として開発されたが,LECS手技の進歩により,十二指腸腫瘍に対しても応用され(D-LECS),令和2年度の診療報酬改定で保険収載された.十二指腸腫瘍に対するD-LECSは内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)と比較し,術後穿孔および術後出血が少なく,安全な術式であることが報告されている.この理由としてD-LECSは,腹腔鏡側からの縫合でESD後の創部を補強できることや,ESD時に術中穿孔に対してリカバリーが可能なことが挙げられる.D-LECSは正確な術前診断による治療適応の判断,手技の標準化を行うことが重要である.本稿では,十二指腸腫瘍に対するD-LECSについて,その適応,手技の実際,治療成績について概説する.
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