Japanese
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特集 表在性非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)の内視鏡診断と治療
[SNADETと鑑別を要する病変]
Brunner腺過形成
Brunner’s gland hyperplasia
貝瀬 満
1
,
寺崎 泰弘
2
,
岩切 勝彦
1
Mitsuru Kaise
1
,
Yasuhiro Terasaki
2
,
Katsuhiko Iwakiri
1
1日本医科大学消化器内科学
2日本医科大学付属病院病理部
pp.750-751
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000764
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疾患の概要
Brunner腺は十二指腸粘膜下層にみられる分岐した外分泌腺で,重炭酸塩,EGF,ペプシノーゲンⅡなどを含むアルカリ性で透明な粘液を分泌し,胃酸が流入する十二指腸近位部に多く,アルカリ性消化液が分泌される主乳頭より遠位部になるほど少なくなる。Brunner腺過形成は,異型のないBrunner腺が増生する病変であるが,従来Brunner腺腺腫とも呼称されていた。WHO腫瘍分類1)ではBrunner腺腺腫の呼称は推奨されておらず,もしBrunner腺腺腫と病理診断された場合,細胞異型の有無を確認する必要がある。WHO分類では,Brunner腺由来と想定される組織異型を示す腫瘍は十二指腸幽門腺腺腫とよぶことが推奨されている。
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