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特集 胃癌内視鏡診断の最新ムーブメント―H. pylori陰性胃癌のすべて
[各論 H. pylori除菌後胃癌]
《Note》LCIによる除菌後胃癌の拾い上げ診断
Gastric cancer after H. pylori eradication: Detection using linked color imaging
三浦 義正
1
,
大澤 博之
1
,
平岡 友二
1
,
福田 久
1
,
坂口 美織
2
,
山本 博徳
1
Yoshimasa MIURA
1
,
Hiroyuki OSAWA
1
,
Yuji HIRAOKA
1
,
Hisashi FUKUDA
1
,
Mio SAKAGUCHI
2
,
Hironori YAMAMOTO
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
2自治医科大学病理診断部
キーワード:
linked color imaging
,
除菌後胃癌
,
腸上皮化生
Keyword:
linked color imaging
,
除菌後胃癌
,
腸上皮化生
pp.197-199
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000040
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はじめに
富士フイルム社の内視鏡システムLASEREOは,410nmと450nmの2種類の波長のレーザー光を光源としている。410nmの短波長のレーザー光が粘膜表層からごく短い距離しか到達せずにヘモグロビンに特異的に吸収される特徴を反映して,粘膜表層血管を鮮明に描出し,表層血管も含めた粘膜表層組織構造の違いを色調の違いとして描出することが可能となっている。このレーザー光を用いた内視鏡は,いわゆる画像強調内視鏡(image enhanced endoscopy)の一つであるが,post processingで赤色成分をカットして作成される画像がblue laser imaging(BLI)であり,450nmの光量を強くし,BLIよりも明るいモードに設定したのがBLI-brightモードである。しかし,胃のスクリーニングではBLI-brightモードでも明るさが不十分であるため,post processing処理でカットしていた赤色成分を利用して明るさを増強し,色調コントラストを強調したのがlinked color imaging(LCI)である。LCIは管腔の大きな胃でもスクリーニングで使用可能なIEEの代表と考えられており,スコアリングによる主観的評価や色差による客観的評価および臨床における病変の “detection”(発見)の優位性が多くの文献で報告されている。
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