症例
外性器の表現型が異なる一絨毛膜二羊膜双胎の1例
福田 裕也
1
,
大門 祐介
,
木原 美奈子
,
小原 敏生
1苫小牧市立病院 小児科
キーワード:
キメラ
,
性分化
,
胚移植
,
表現型
,
母性年齢35歳以上
,
細胞遺伝学的分析
,
一絨毛膜二羊膜性双胎
Keyword:
Chimera
,
Phenotype
,
Embryo Transfer
,
Sex Differentiation
,
Cytogenetic Analysis
pp.359-361
発行日 2019年3月10日
Published Date 2019/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2019214921
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41歳。胚盤胞二つを用いた凍結融解胚移植で妊娠が成立し、妊娠13週6日に、一絨毛膜二羊膜双胎の所見を認めた。妊娠26週6日に、外性器の表現型が双胎間で異なるように認められた。妊娠37週2日に選択的帝王切開となった。第1子は出生直後、第一啼泣なく、生後1分でみられた。外性器の表現型は正常女性型であった。第2子は、出生直後より第一啼泣があり、末梢性チアノーゼを認めた。外性器の表現型は正常男性型であった。両児とも明らかな身体所見の異常は認めなかったが、日齢7に、羊膜-絨毛膜-羊膜の3層構造が確認でき、一絨毛膜二羊膜双胎と診断した。日齢9に第1子は子宮を確認できたが、卵巣は両側とも同定できなかった。第2子は、精巣が両側陰嚢内に確認された。G-Band法による染色体検査を行ったところ、両児とも46,XX/46,XYを認めた。外来観察にて、生後7ヵ月の時点で両児とも発育・発達は正常範囲であった。
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