特集 遺伝子治療の臨床展開
8.ゲノム編集技術を用いる遺伝子治療
岡田浩典
1
,
伴野太郎
2
,
岡田尚巳
3
Hironori Okada
1
,
Taro Tomono
2
,
Takashi Okada
3
1日本医科大学大学院 医学研究科 分子遺伝医学
2日本医科大学大学院 医学研究科 分子遺伝医学/国立成育医療研究センター 成育遺伝研究部/筑波大学大学院 人間総合科学研究科 フロンティア医科学専攻
3日本医科大学大学院 医学研究科 分子遺伝医学 教授
pp.663-678
発行日 2015年4月30日
Published Date 2015/4/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201505079
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近年注目されているゲノム編集技術とは,人工ヌクレアーゼを用いることにより,広範な生物種や細胞種において極めて高効率に標的塩基配列を欠失,挿入,または置換させる普遍的な方法である。本総説では,ゲノム編集に用いられる人工ヌクレアーゼの主なプラットフォームについて,それぞれの基本的な構成や性質,応用方法や最近の開発動向などについて紹介する。また,将来の遺伝子治療への応用に向け重要な礎となるであろう,多能性幹細胞のゲノム改変,AAVベクターによるゲノム編集,in vivoでのゲノム編集など,最新の話題についても概説する。