特集 遺伝子治療における技術革新の現状と課題
10.ゲノム編集技術の導入による遺伝子治療の革命
三谷幸之介
1
1埼玉医科大学ゲノム医学研究センター 遺伝子治療部門・教授
pp.107-110
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201801107
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ゲノム編集法の進歩は,従来の遺伝子付加治療では困難であった遺伝子ノックアウトや遺伝子修復による治療ストラテジーを現実のものとした。一方,ゲノム編集の臨床応用には,従来の遺伝子治療の課題に加えて,酵素のオフターゲット変異などによる DNA変異導入のリスクなど,ゲノム編集技術に特有の課題がある。より広範な疾患に対する治療応用に向けて,既存の治療法と比較しての客観的なリスクベネフィットを考える必要がある。