特集 ゲノム編集革命:遺伝子改変はZFN・TALEN・CRISPR/Cas三強時代へ
ゲノム編集技術を用いた遺伝子発現の定量的イメージング
落合 博
1
,
柴田 達夫
,
山本 卓
1広島大学原爆放射線医科学研究所
キーワード:
発生遺伝子発現調節
,
ゲノム
,
遺伝子発現プロファイリング
,
Green Fluorescent Proteins
,
Hemicentrotus属
,
胚発生
,
遺伝子ノックイン技術
,
光イメージング
,
DNA組換え修復
,
Nuclease
,
人工酵素
Keyword:
Genome
,
Gene Expression Regulation, Developmental
,
Gene Expression Profiling
,
Green Fluorescent Proteins
,
Embryonic Development
,
Hemicentrotus
,
Gene Knock-In Techniques
,
Recombinational DNA Repair
,
Optical Imaging
pp.538-542
発行日 2013年4月22日
Published Date 2013/4/22
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緑色蛍光タンパク質(GFP)のクローニングや蛍光顕微鏡性能の向上により,生きた細胞における蛍光タンパク質量や細胞内局在の動的変化を定量的に捉えることが可能となってきた.特に大腸菌や酵母などにおいては,内在遺伝子領域へレポーター遺伝子を挿入(ノックイン)することにより,生きた細胞における遺伝子発現の可視化および定量化が可能である.一方,多くの多細胞モデル生物ではノックインが利用できないため,その技術確立が求められていた.近年,人工ヌクレアーゼを用いたゲノム編集技術が理論上すべての生物で可能となり,今後多くの多細胞モデル生物において遺伝子発現の定量的イメージングが可能となることが期待される.本稿では,人工ヌクレアーゼZFNを利用した無脊椎動物のバフンウニでのノックインと,それによって可能となったウニ初期発生過程における遺伝子発現の定量的イメージングについて紹介する.
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