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特集 細胞の少数性と多様性に挑む―シングルセルアナリシス
A.シングルセルアナリシスへ向けた技術開発
ゲノム編集による遺伝子改変技術の革新
Innovation of genetic engineering by genome editing
葛西 秀俊
1
,
饗場 篤
1
Kassai Hidetoshi
1
,
Aiba Atsu
1
1東京大学大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 動物資源学部門
pp.133-137
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101592
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近年,次世代の遺伝子操作技術としてゲノム編集法が注目されている。この方法はゲノム上の任意の標的に二重鎖切断を引き起こすことができる人工ヌクレアーゼの開発に基づいており,現在までにZFN(zinc finger nuclease),TALEN(transcription activator-like effector nuclease),CRISPR/Cas(clustered regularly interspaced short palindromic repeat/CRISPR-associated)などのシステムが開発されている。これらのシステムに共通するメリットは,極めて高い効率でゲノムに変異を導入することが可能であるという点である。さらにこのメリットを個体レベルにおいて応用することによって,従来遺伝子ターゲティングが困難であった動物種においても短期間でノックアウトやノックイン動物を作製することが可能となった。本稿ではCRISPR/Casシステムを中心に,ゲノム編集の有用性と問題点を概説する。
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