特集 蕁麻疹の最新知見
Ⅳ.クリオピリン関連周期性発熱症候群(CAPS)の診断と治療
西小森隆太
2
,
井澤和司
1
,
河合朋樹
1
,
八角高裕
3
,
平家俊男
4
Ryuta Nishikomori
2
,
Kazushi Izawa
1
,
Tomoki Kawai
1
,
Takahiro Yasumi
3
,
Toshio Heike
4
1京都大学大学院医学研究科発達小児科学
2京都大学大学院医学研究科発達小児科学准教授
3京都大学大学院医学研究科発達小児科学講師
4京都大学大学院医学研究科発達小児科学教授
pp.922-926
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201607042
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クリオピリン関連周期熱症候群は,クリオピリンの機能異常によりインフラマソームを介したIL-1β過剰産生を基本病態とする疾患である。家族性寒冷蕁麻疹,Muckle-Wells症候群,CINCA症候群/NOMIDの3病型に分類され,蕁麻疹様皮疹が主症状の1つである。同皮疹の病理組織では好中球の浸潤が主体で,抗ヒスタミン剤は無効である。特徴的な臨床症状で同疾患を疑い,NLRP3遺伝子検査で診断する。治療として抗IL-1製剤が有効で,本邦ではカナキヌマブが承認されている。